UXの本質は「顧客の行動支援」 持続的成長に必要な2つの視点

経済 日経トレンディネット 2025年05月29日 02:01
UXの本質は「顧客の行動支援」 持続的成長に必要な2つの視点

UXはサービス使用中の体験だけでなく、顧客体験そのものを形づくるもの。そのため、全ビジネスにおいてUXデザイン思考は必須といえる。本連載では、サービスが持つ価値を適切に伝える手段としてのUXを、具体的な構築方法も網羅しながら学ぶ。第3回は、アフターデジタルの世界においてUXがどのような効果を発揮するのか、そしてUX構築とグロースのための基礎知識を学ぶ。

 UX(ユーザーエクスペリエンス)がなぜ重要なのかを考える上で、まず「アフターデジタル」という概念を知っておく必要があります。

 これは、デジタルが生活のあらゆる場面に組み込まれ、オンラインとオフラインの境界が曖昧(あいまい)になった時代を指します。例えば、「Googleマップ」で移動ルートを調べながら歩いたり、タクシー配車アプリで車を呼んだり、キャッシュレス決済で買い物をしたりするなど、リアルの行動とデジタルが当たり前に結びついています。この環境では、UXがビジネスの成功を左右する重要な要素になっています。

 では、なぜUXが重要になるのでしょうか? 理由は大きく2つあります。

 1つ目は「行動データによって顧客理解の解像度が高まった」ことです。従来のマーケティングでは、年齢や性別、職業などの属性データをもとに顧客分析をしていました。

 しかし、同じ属性の人でも、趣味や生活スタイルは異なります。そこで注目されるのが「行動データ」です。例えば、ある人がランニングをしている最中に必要なのは「正しいフォームのアドバイス」、運動後に必要なのは「栄養補給の提案」です。このように、ユーザーがどんな状況にいるかをデータから把握できるようになったことで、その瞬間に最適な体験を提供することが可能になりました。

 多くの企業が顧客を解像度高く分析できるようになった中、その分析をどう生かして最適な体験を設計するかが、サービスの満足度を左右するようになりました。

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