4日、プロレス仲間と新日本プロレスの東京ドーム興行を観戦してきた。目玉は棚橋弘至選手の引退試合とウルフアロン選手のデビュー戦で、満員札止めのフルハウスに。特に後者は日本人五輪柔道金メダリストがプロレスラーに転向するのは初めてで、地上波でもトップで放送される注目度。練習生がデビューするのとはわけが違う。確固たる実績を引っさげた「大物新人」がその一試合でファンの気持ちをつかめるかどうかの初戦にして今後を占う大一番だ。
試合後、私の両側に座っていた見巧者(みごうしゃ)2人が「本当に良かった…。(元力士の)北尾みたいだったらどうしようかと思った」とステレオのようにつぶやいた。わざわざ北尾さんを引き合いに出すことはないが、観客の期待でパンパンに膨らんだ会場を沸かせる黒のタイツ一枚のいでたちのすがすがしさ。そして技術に裏打ちされたパワースラム、三角絞めの説得力。それを受ける最高の対戦相手・EVIL選手の上手(うま)さ。あとに控えた棚橋選手の引退試合に盛り上げてつないだ最高のデビュー戦だった。拍手拍手。
自分に置き換えると、前座のときの初高座ではなく、真打ち昇進披露の初高座のようなものか。十数年のキャリアなのだからそれなりに自信はあったが、正直その日を境に真打ちとしてみられることへの不安でいっぱいだった。