大阪市東住吉区の長居公園にある植物園の一角に、高さが約17メートルのグラウンディングツリー(2024年)が登場した。これはファンタジーのアニメに登場するような独特の形態をもち、滋賀県立大学で教鞭(きょうべん)をとる建築家、芦澤竜一が設計したものである。
うねりながら、絡みあう9本の細い柱と、空中に浮かぶ九つのおわん状のフロア(平面形状は楕円(だえん))。後者には近隣の自然植生リサーチを踏まえ、最小限の管理で成長する地域種の植栽が施された。
各フロアは弧を描く階段でつなぎ、順番に上ることができ、役割としては展望塔の機能を担うが、彼の言葉を借りると、「樹木としての建築」である。もともと芦澤は、約20年前に大地とつながる住宅、すなわち狭小の敷地に9層の緑化した人工地盤を積層させる実現しなかった計画を構想していた。ゆえに、グラウンディングツリーは、その発展形といえる。いや、むしろ純化させたものかもしれない。というのは、徹底的にメンテナンス…