『渡辺篤史の建もの探訪』階段中心の回遊空間 二世帯住宅の工夫に迫る

文化・エンタメ 産経新聞 2026年04月02日 22:00
『渡辺篤史の建もの探訪』階段中心の回遊空間 二世帯住宅の工夫に迫る

俳優・渡辺篤史が案内役を務めるテレビ朝日系の人気番組『渡辺篤史の建もの探訪』(毎週土曜 前4:25)4日の放送で神奈川県相模原市の齋藤邸を取り上げる。階段を中心に回遊する“環状リビング”が特徴の二世帯住宅で、光と動線の演出が際立つ住まいだ。

【写真】イエ型が“浮いた”外観「神奈川県相模原市・齋藤邸」

外観は、イエ型の2階部分が道路側に迫り出す個性的なフォルム。1階外壁には太さの異なるカラマツの角材をランダムに配置し、素材の表情を生かしている。建物は1階を親世帯、2階と3階を子世帯とする構成で、玄関は2か所設置。向かって右側が子世帯の玄関となる。

子世帯の玄関から階段へと続く1階の空間は、あえて明るさを抑えた設計。洞窟のような暗がりの階段を上ることで、2階の光あふれる空間へ一気に導かれる劇的な動線が生まれている。

2階南側は大きな吹き抜けとなっており、その中心に階段を配置。空間は時計回りにダイニング、キッチン、ラウンジ、再びダイニングと連続し、家全体を回遊できる構造だ。天井と外周壁にはボタニカル柄のビニルクロス、内部壁にはラワン合板、床には樹脂タイルを採用し、異素材の組み合わせが印象をつくる。

ダイニングには、2階部分を道路側に張り出したことで生まれたバルコニーが隣接。キッチンは壁付けのL型で、可動式の作業台も備える。ラウンジと名付けられたスペースは天井を低く抑え、落ち着きある空間に。在宅ワークのほか、音楽や酒を楽しむ場としても活用される。

また、2階北東部には唯一の個室が設けられている。動線を遮らないよう、建物に対して斜めかつ一部が曲面となった壁の内側に、洗面室、トイレ、浴室、ウォークインクローゼットを集約している点も特徴だ。

3階には2つの個室を配置。夫の部屋は最大3.7mの勾配天井を生かし、ロフト収納を設けた開放的なつくり。一方、妻の部屋は壁一面を収納棚とし、機能性を高めている。

竣工:2022年7月

敷地面積:98.0平方メートル(29.6坪)

建築面積:75.0平方メートル(22.7坪)

延床面積:147.0平方メートル(44.5坪)

構造:木造在来工法

設計:井上亮+吉村明/IYs Inc.

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