米穀物農家、肥料高で大豆に作付けシフトも 低コスト作物の面積増

国際 日経新聞 2026年04月07日 16:15

米農務省(USDA)が発表した穀物農家の作付け意向調査によると、2026〜27年度の大豆の作付面積は8470万エーカーと前年度より349万エーカー(4%)増える見通しになった。中東情勢の悪化で天然ガスを原料とする肥料の価格が高騰し、他の穀物より肥料コストが低い大豆の作付け意欲が高まったとの見方がある。

尿素や硫黄といった肥料原料は中東諸国からの輸出が多く、ホルムズ海峡の事実上の封鎖により供給不安が強まっている。肥料の高騰は農家の収益を圧迫する。肥料コストが比較的高いトウモロコシの作付意向面積は9533万エーカーと、同345万エーカー減る見通しになっている。

大豆を搾ってつくる大豆油はバイオ燃料としての需要も多い。米国ではガソリンやディーゼル燃料に使う大豆油などの混合義務量を引き上げる動きがある。

5月には米中首脳会談が予定されており「米国産大豆の輸出拡大期待も材料のひとつになった可能性がある」(ニップンの服部秀城チーフグレインアナリスト)。

市場では6月に発表される実際の作付面積の見極めが必要との声もある。マーケット・リスク・アドバイザリーの檜垣元一郎フェローは「意向調査の時点はイラン情勢の影響の評価が不透明だった。作付けを決めかねている農家も多いのではないか」と指摘する。

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