令和6年度における和歌山県内障害者福祉施設の従事者による障害者虐待に関する通報件数が46件に上り、障害者虐待防止法が施行された平成24年度以降、過去最多となったことが県の障害者虐待状況調査で分かった。県は46件のうち12件を虐待と認定した。
調査は、24年10月に施行された障害者虐待防止法に基づき実施。令和6年度の調査結果によると、障害者福祉施設の従事者が障害者を虐待した事案に関する通報件数は、過去最多だった5年度の35件から11件増え、46件に上った。このうち虐待と認定された件数は5年度の4件から8件増加。虐待を受けた人数は38人に上り、5年度の4人から10倍近く増えた。
虐待を受けた38人の内訳は男性が18人、女性が20人。障害の種別(重複あり)では身体障害者が17人、知的障害者が26件、精神障害者が3件、その他が1件-だった。虐待別(同)では、身体的虐待が7件と最も多く、心理的虐待が6件、放棄・放置が3件、わいせつ行為など性的虐待が2件と続いた。
虐待があった施設・事業所別では、障害者支援施設が2件▽就労継続支援が3件▽共同生活援助が1件▽生活介護が2件▽療養介護が1件▽放課後等デイサービスが2件▽居宅介護が1件-だった。
虐待を行ったのは、生活支援員が12件と最も多く、サービス管理責任者と職業指導員が各2件、施設管理者と保育士、居宅介護従業者が各1件となっている。
県は虐待があった12施設のうち、10施設・事業所に対し改善計画の提出を求め、残る2施設・事業所には勧告・命令を行った。
一方、養護者による虐待は通報件数が43件、虐待と認定されたのは20件と5年度からいずれも減少した。虐待を受けたのは21人(男性8人、女性13人)で、障害の種別(重複あり)は身体障害者が3件、知的障害者が6件、精神障害者が2件、発達障害が11件だった。虐待種別では身体的虐待が17件と最も多かった。
県は、施設従事者による虐待の再発防止について「施設の管理者を対象とした研修会を実施するなどの虐待防止に向けた取り組みを続ける」としている。