フランス、イタリア、ブラジル――。世界を経験して、ハラミちゃんはパワーアップした。
ユーチューブの登録者数約230万人。驚異の即興力で人々の心をつかんできたポップスピアニストは、「世界の音楽の特徴を断片的にでも取り入れることで、引き出しが増えた」と語る。
表現の幅をさらに広げ、今月には2巡目となる全47都道府県ツアーをスタートさせた。
聴く人を引き込み、巻き込む。その魅力の原点にある“耳コピ”の技は、「才能というより必要に迫られ」培われたという。
この数年、番組の企画や公演などで各国を巡り、街角で演奏を重ねたハラミちゃん。中でも特に印象に残っているのはブラジルだという。
サンバのリズムを現地の楽器隊とともに体感し、細かい16ビートの刻みが人々の体に自然と染み込んでいる様子に驚かされた。
「音楽の違いは単なるスタイルではなく、文化や生活に根づいていると実感しました」
フランスでは、演奏者と聴衆の距離の近さに刺激を受けた。ピアノを弾いていると突然、誰かが加わり、打楽器のようにふたをたたいたり、歌い出したりする。音楽が特別なものではなく、誰もが参加できるものとして存在している光景だった。
こうした経験はハラミちゃんに、「近寄りがたい遠い存在ではなく、身近なピアニストでありたい」との思いを強くさせた。
動画でもライブでも、観客との双方向のやり取りを大切に。リクエストを受け、その場で演奏する参加型のスタイルを貫い…