トルコの少数民族クルド人の非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」と同国政府との和平プロセスが進んでいる。同国議会の委員会は2月、和平プロセスを立法化するための報告書を承認した。一方で埼玉県川口市を中心に同県南部に集住するトルコ国籍のクルド人らからの難民認定申請は昨年、前年から半減。正規在留者は川口市で減った半面、隣接するさいたま市南部で急増している。
PKKは「クルド人国家の樹立」を掲げて1984年、トルコ政府に対する武装闘争を開始。国内各地でテロを引き起こし、トルコ国内ではPKKとの戦闘でこの40年間に市民4万人が殺害されたとされる。
創設者で1999年から獄中生活が続くアブドラ・オジャラン受刑者(78)は昨年2月、組織に解散を求め、PKKは同5月に解散を決定。同7月には武器を燃やす儀式を公開して武装解除を始めた。
トルコ議会は超党派による委員会を設置。ロイター通信などによると、今年2月18日にPKKの武装解除と和平プロセスの立法化への工程表を示した報告書を圧倒的多数で承認した。今後はPKKの武装解除や社会統合への法整備が議論されるという。
地元メディアによると、2023年4月時点で当時のトルコ内相は国内に残存するPKK戦闘員は約90人と発言しているという。
PKKの目標はトルコからの分離独立で、その際に言及されるのはクルド人は「国を持たない世界最大の民族」という言説だ。だが、国家を持たない民族としては、インドネシアのジャワ人や、インドとスリランカに居住するタミル人のほうが人口規模が大きい。