12日に実施されたハンガリー議会選で親ロシア派のオルバン首相率いる与党が敗北したことは、ロシアにとって政治的な痛打となった。ロシアは従来、ハンガリーが加盟する欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)によるウクライナ支援の阻止をめぐってオルバン政権と共闘してきたためだ。反対に、EUやNATOからの支援拡大に期待するウクライナは選挙結果を歓迎した。
ウクライナ侵略を受け、EUは経済制裁の発動や交渉停止などロシアに対する圧力政策を進めてきた。しかし、オルバン氏はEUの対露政策に異議を唱え、プーチン露大統領と複数回の対面会談や電話会談を実施。ウクライナの抗戦姿勢も批判するなど、EU・NATO内でロシアの「代弁者」となってきた。直近ではEUによる900億ユーロ(約16兆7千億円)のウクライナ融資案も阻止した。
今回の議会選をめぐっては、ロシアが与党の選挙活動を支援する専門家チームを現地に派遣したほか、野党の信用失墜を狙った偽情報キャンペーンを展開したとも報じられた。しかし、選挙ではEUとの関係再建を掲げる野党が大勝。ロシアはオルバン氏という「盟友」を失う形となった。