沖縄県今帰仁(なきじん)村にある中世の墓所「百按司墓(むむじゃなばか)」から昭和初期に旧京都帝国大(現京都大)の人類学者が持ち出した遺骨少なくとも26体を京大が同村教委に移管していたことが判明した。子孫らから起こされていた返還訴訟の判決確定後、京大と村教委が移管に関する協議書を結んでいたという。
原告側は遺骨を墓に再安置するよう求めていたが、京大は埋葬処理せずに学術資料として保存することを村教委への移管の条件とした。村教委は今帰仁村歴史文化センターの収蔵庫で保管しており、そこで継続的に保存するとしている。
墓は1429年に琉球統一を果たした第一尚氏(しょうし)の貴族らが葬られたと推定されており、その子孫の県民らが2018年、京大総合博物館(京都市)に保管された26体分の返還を求めて提訴した。1審の京都地裁判決(22年4月)は「原告は遺骨の返還請求権を有しない」と請求を棄却しつつ、遺骨については「関係機関を交えて返還の是非や受け入れ機関を協議し、解決に向けた環境整備を図るべきだ」と付言。2審の大阪高…