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一部アジア諸国、兵器・軍事研究支出増 安保環境悪化で=報告書

一部アジア諸国、兵器・軍事研究支出増 安保環境悪化で=報告書

[香港 28日 ロイター] - 一部のアジア諸国で兵器や軍事研究への支出が急増している。英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)は28日、年次の「アジア太平洋地域安全保障評価」を発表し、各国は自国の防衛産業を強化しようとする一方、対外産業提携を拡大することで安保面の見通し悪化に対応していると指摘した。 シンガポールで週末に開かれるアジア安全保障会議(シャングリラ会合)を前に公表された同研究報告書は「ウクライナや中東における最近の紛争は、米中の戦略的競争激化やアジア太平洋地域の安保状況悪化と相まって、防衛産業パートナーシップの潮流を高める可能性がある」としている。 東南アジアの主要国であるインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムでは、防衛関連の調達・研究開発支出が2022年から24年の間に27億ドル増加し、105億ドルに達したという。 24年に各国は国内総生産(GDP)の平均1.5%を防衛費に費やし、この数字は過去10年間で比較的一定しているにもかかわらずだ。 また、欧州企業が技術移転、合弁事業、ライセンスに基づく組み立て取引を通じて地域でのプレゼンスを拡大している一方、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)も積極的な進出を図っていると指摘。UAEは現在、中国兵器大手の中国北方工業(ノリンコ)やインドのヒンドゥスタン・エアロノーティクスなど、多様な協力ネットワークを運営している。

国際 ロイター
2025年05月29日
アフリカ開発銀行、今年の成長見通しを下方修正 米関税の影響で

アフリカ開発銀行、今年の成長見通しを下方修正 米関税の影響で

[ナイロビ 27日 ロイター] - アフリカ開発銀行(AfDB)は27日公表した年次報告書「アフリカ経済見通し」で、2025年のアフリカ全体の経済成長率は3.9%との見通しを示した。伸び率は24年の3.3%から加速するが、トランプ米政権の関税引き上げによる打撃を主因として当初見通しより0.2%ポイント下方修正した。 AfDBはまた、トランプ関税に起因する不確実性を理由に26年の成長率見通しも0.4%ポイント引き下げて4.0%とした。 AfDBは報告書で「25年1月以降、世界は新たな衝撃に見舞われ、既に複雑化していた世界のマクロ経済情勢は悪化した」と指摘。「こうした衝撃には、米国が課した過度の新たな関税と、貿易相手国による報復措置が含まれる」とした。 さらに、こうした混乱の結果として生じる経済の減速によって世界的な需要は抑制される公算が大きく、アフリカから世界各地への輸出は押さえ込まれると考えられると説明した。 一方、「流動的な情勢と進展している不確実性は、米国が『解放の日』に発表した(相互)関税を90日間停止する措置に関する判断に左右されることを意味する」とも言及した。 アフリカの年間貿易額に占める対米貿易の比率は5%にとどまるものの、コモディティー(商品)価格の下落や金融資産の評価額引き下げによる影響を既に受けている。 AfDBによると、25年のアフリカ全体のプラス成長は、国別の成長率が5%を超える21カ国が下支えする見通し。エチオピア、ニジェール、ルワンダ、セネガルの各国は成長率が7%以上になると見込まれている。

国際 ロイター
2025年05月29日
ウクライナが鉱物資源業を抜本改革、米との協定による投資期待

ウクライナが鉱物資源業を抜本改革、米との協定による投資期待

[キーウ 27日 ロイター] - ウクライナ政府は、ロシアの侵攻で打撃を受けた鉱物資源業の抜本的な改革に取り組んでいる。米国との資源開発協定締結をテコに、これまで進んでいなかった同セクターの開発を進め、多額の投資を呼び込むことを期待している。フリンチュク環境保護・天然資源相が26日のロイターのインタビューで明らかにした。 ウクライナには欧州連合(EU)が重要と規定する鉱物資源34種類のうち22種類が存在するが、旧ソ連時代の煩雑な手続きや投資の不足がネックとなり、ほとんどが未開発となっている。 ウクライナと米国の資源開発協定に基づいて設立され、23日に始動した基金は、ウクライナにおける新たな採掘ライセンスを原資として鉱業資源開発プロジェクトに投資する。 フリンチュク氏はこの基金で鉱業のポテンシャルが大幅に高まることを望んでいると述べ、地下資源開発には資本の集中的な投下と長い期間が必要になると指摘した。 「現在、わが国の天然資源セクターが国内総生産(GDP)に占める比率は4%だが、潜在力ははるかに大きい」と話したが、今後の見通しは示さなかった。また、「この協定(米国との資源開発協定)によって鉱業分野への関心が高まり、外国投資がより理解され、魅力的なものになることを心から望んでいる」と語り、外国投資の拡大に期待を示した。 ウクライナは戦争により国土の約5分の1、鉱物資源の約半分がロシアの占領下にあり、石炭、リチウム、マンガンなど地下資源の多くを失った。 フリンチュク氏によると、鉱業セクターの被害総額は推計で約70兆フリブナ(1兆7000億ドル)に上る。政府は昨年末に資源セクターの戦略を練り直し、現在は地質探査に関する情報とデータへのアクセス改善、手続き作業の負担軽減、さらには経済にとって重要で戦略的な鉱物資源のリスト作成の詰めの作業に取り組んでいる。こうした作業は2030年までの欧州連合(EU)加盟を目指しているウクライナの欧州統合計画の一環と位置づけられている。 政府は欧州委員会、欧州復興開発銀行(EBRD)と協力し、旧ソ連時代の地質データの最大80%をデジタル化する数年がかりのプロジェクトを進めており、その作業が現在40%程度完了しているという。既存の約3000件の鉱業ライセンスの見直しも進めており、フリンチュク氏の推計ではこのうち約10%は休眠状態となっている。

国際 ロイター
2025年05月29日