山形県酒田市の一般社団法人「酒田観光物産協会」は、会長になりすましたメールの指示で協会の資金2300万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。14日、被害届を県警酒田署に提出した。
「業務上の都合により、新しくLINEグループを作成いただきたく存じます」
9日午前、こんな書き出しで始まる1通のメールが協会宛てに届いた。差出人欄には実在の西村修会長の名前があり、LINE(ライン)グループのQRコードを送付するよう指示があった。
メールを確認した協会の経理担当者は自身ともう1人の担当者、専務理事のグループを作って送信。すぐに「西村修がグループに参加しました」とメッセージが表示された。
13日午前8時過ぎ、会長を名乗る人物から再びLINEで連絡があった。協会口座の残高明細のスクリーンショットの送信などを求められ、先方から急がされているとして「会社の業務に影響が出ないよう、協会口座から先行支払いを進めてください」と送金を指示された。協会の担当者はこれに従い、酒田市内の金融機関の窓口から指定された口座に振り込んだ。この日はわずか半日で約60通ものメッセージが同じ人物から届いていたという。
その後、西村会長本人から協会に連絡があり、詐欺被害に気づいた。
14日に記者会見した西村会長は「内部管理、確認体制が不十分だった」と陳謝した。【長南里香】