東電の福島原発2号機、核燃料回収装置を公開 6月までに作業開始

経済 日経新聞 2026年01月15日 16:50

東京電力ホールディングスは15日、福島第1原子力発電所2号機で使用済み核燃料を回収するための装置を報道陣に公開した。遠隔で作業員がクレーンを操作し、原子炉建屋内にあるプールから燃料を取り出す。動作試験と作業員の訓練を進め、6月までに回収作業を始める予定だ。

回収装置は2025年5月に2号機建屋の南側に設けた作業用の建物内に搬入し、同12月から動作試験を始めている。建屋につくった開口部からレールに沿って装置を入れ、クレーンでプール内にある燃料を「キャスク」と呼ばれる運搬用の容器に入れる。キャスクに入れた燃料は原発構内にある共用プールに運ぶ。

装置は東芝製で、全体の長さは約15メートル。15日は報道陣の前で実際にクレーンを動かした。28年度までに建屋内のプールにある使用済み核燃料587本と未使用の核燃料28本を取り出す計画だという。

核燃料は発電した後も高い熱を出しているため冷却する必要がある。福島第1原発では11年の事故後、建屋内のプールに使用済み核燃料が残されている。既に3号機と4号機では回収を終えた。

使用済み核燃料は現在も放射線量が高く、建屋の外でまとめて管理して安全性を高める狙いがある。原子炉格納容器内のデブリ(溶融燃料)を取り出すためにも使用済み核燃料の回収は欠かせない。東電は27年度にも1号機で回収に着手し、31年までに全機で作業を終える方針だ。

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