KDDIは22日、2024年8月に生産停止した堺市のシャープ工場跡地で整備を進めていた人工知能(AI)向けデータセンターの稼働を始めた。設備を再利用することで、昨年4月に工場を取得してから1年足らずで完成。現地で行われた開所式でKDDIの松田浩路社長は「データセンターをつくって終わりではない。AIのソリューションを開発、開拓することが役割だ」などと意気込みを語った。
データセンターは地上4階建て、延べ床面積約5万7千平方メートル。シャープが液晶パネルを製造していた工場の一部を活用し、冷却塔や変圧器はシャープ時代のものを活用した。エヌビディアの最新世代の画像処理装置(GPU)を搭載したサーバーを導入している。
用途としては、電子カルテのビッグデータをAIに学習させ、希少疾患や難病の兆候を可視化したり、患者の治療経過から最適な医薬品の提供につなげるといった活用が期待されるという。
サーバーなどの温度上昇を抑える冷却設備は、従来方式の約15倍以上の冷却能力を持つ水冷方式を採用した。
同じシャープ工場跡地では、ソフトバンクも土地と建物を購入。広大な土地や工場向けに整備された電力供給網を生かし、AI向けデータセンターを年内に稼働させる計画だ。(田村慶子)