病気に伴って体内で生じる炎症性物質など、特定の物質に反応して光る人工皮膚を、東京大と東京都市大などの研究チームが開発した。物質を検知するセンサーであると同時に、異常を可視化するディスプレーとしても機能する。高齢者の健康管理や、慢性疾患の継続的なモニタリングのほか、ペットや家畜の健康管理にも応用が期待される。
健康状態の手がかりを得る一般的な方法の一つとして、血液検査がある。しかし、病院で採血をする必要があるなど、負担が大きい。
一方で、手軽な方法としてスマートウオッチやスマートリングなどのウエアラブル(装着型)端末を使う人が増えている。ただ、体の動きをセンサーで捉えたり、肌に光を照射して脈拍や血中酸素濃度を測ったりするもので、体内の詳しい情報を得られるものではない。
コンタクトレンズのように眼球に入れたり、口内に張り付けたりするパッチで、涙や唾液などの体液から健康状態を知ろうとする研究もある。継続的に計測するためには電力が必要だが、体内のデバイスに供給するのが難しいという課題があった。
こうした中、東京都市大の藤田博之特別教授(東大名誉教授)らの研究チームは、身体からエネルギーを得る、電力供給が不要なセンサーを作ろうと考えた。