子供・若年層と高齢者の人口バランスの悪さが日本の未来にもたらす影響を議論して

政治 産経新聞 2026年02月02日 11:28
子供・若年層と高齢者の人口バランスの悪さが日本の未来にもたらす影響を議論して

衆院選は2月8日の投開票日に向け、立候補者や与野党幹部による論戦が繰り広げられている。選挙戦では何が問われているのか-。新潟県立大教授、小池由佳氏に聞いた。

地方にとって、少子化を背景とした人口減少問題は深刻な課題となっている。特に心配なのは、子供・若年層と高齢者の人口バランスが非常に悪いことだ。総務省の推計によれば、昨年4月現在、15歳未満の人口は総人口の約1割しかない。10代と20代の合計人口が全体の2割弱の一方で、65歳以上の高齢者の割合は約3割に達している。

総人口に占める子供・若年層の割合がどんどん小さくなっていくと、社会の中で高齢者を支えることが難しくなるほか、年金などの社会保障制度も成立しなくなってしまう。

今の政治家をみていると、そうした状況下でどのような社会をつくっていこうとしているのか、なかなか見えてこない感じがする。今回の衆院選で、人口のバランスの悪さが日本の未来にもたらす影響についても議論してほしい。

国は令和5年に「こども未来戦略」を閣議決定し、児童手当の拡充などの少子化対策を加速させている。中身については国が対策の効果などを精査した上で出してきたと思うが、問題はこれらの対策が間に合うかどうかだ。

少子化対策が意味を成してくるのは10年後、20年後だ。国の少子化対策の中で育った子供たちが大人になったときに、出産や子育てをして次の世代をつくっていこうと前向きな気持ちになれるかどうかが成否の分かれ道だ。

子供・若年層の人口がどんどん減り、それに伴って将来、出産や子育てをする人も減る中、対策がぎりぎり間に合い、少子化に一定の歯止めがかかればと思っている。

社会には、2人目を出産したいと思いつつ、経済的な理由や子育てへの不安から、あきらめている人が一定数いる。こうした人たちを応援する環境をつくることも大切だ。

(聞き手 本田賢一)

こいけ・ゆか 平成9年、大阪市立大(現大阪公立大)大学院生活科学研究科(修士課程)修了。21年に新潟県立大人間生活学部准教授、30年から現職。専門は「子ども家庭福祉」など。共著に「はじめて学ぶ子どもの保育5 社会的養護」(ミネルヴァ書房)など。奈良県出身。

関連記事

記事をシェアする