Jリーグ入りを目指して川越を拠点にフットボールクラブを運営する「COEDO KAWAGOE F.C」(埼玉県川越市)。有田和生社長(34)は、100年続くクラブとなるべく川越地域に価値を寄与していきたいと力が入る。
--創業のきっかけは
「大学1年時に東日本大震災を経験し、当たり前の日常が失われる現実を前に生きているからこそ『より多くの人に影響を創出できるような人に』と死生感が変化したことが原点です。元高校球児として甲子園を目指した経験からスポーツの力を確信し、コロナ禍中の2020年に創設しました。理念は『フットボールクラブを通じて、川越に夢と感動を創出し続け、100年続くクラブへ』とし、街の文化として根付くクラブを目指しています」
--現在注力している事業内容や課題は
「Jリーグ参入を目指すチーム運営に加え、企業の課題解決や新規事業創出を支援するビジネスプラットフォームの構築、地域貢献活動の3つを事業の柱としています。地域情報を扱うウェブメディアを自社で展開するなど、スポンサードだけに依存しない自立した経営を目指しています。直近の課題は、競技面での上位カテゴリーへの昇格と、市内初の民間フルピッチ(公式戦に対応できるサッカーコート)に整備することです。上のカテゴリーに進めば進むほど、より大きく強く地域を巻き込んだ取り組みができると考えています」
--今に至るご苦労は
「2020年、新型コロナウイルス禍での立ち上げは逆風でしたが、『沈んだ時代だからこそスポーツで夢を届けたい』との一心で奔走しました。私がサッカー未経験者だからこその客観的な視点を武器に、一件ずつ泥臭く対話を重ねた結果、現在、川越市を中心に330社を超えるパートナー企業と連携するに至りました。地域の方々から『このクラブが必要だ!』と思っていただけたことが最大の励みであり、この感謝を胸に挑戦を続けています」
--新たに取り組みたい事業や目標は
「短期目標は、関東サッカーリーグ1部(J5相当)への昇格と天皇杯出場、そして市内での練習場整備です。10年計画の折り返しとして、2030年までのJ3参入承認を必達目標に掲げています。中長期的には、川越地域にサッカー専用スタジアムを建設し、多くの人々が365日集う街のシンボルにすることを目指します。地域活性化に寄与する新事業開発も加速させ、スポーツを核とした独自の地方創生の姿を川越から発信していきます」
--埼玉企業としての意気込みは
「『クラブの成長=川越の成長』を追求します。この地に旧川越藩から続く長い歴史があるように、このクラブ自体が街の歴史や文化の一部として深く根を下ろすこと。100年後にCOEDO KAWAGOE F.Cがいつも日常生活にある、そんな存在となることが理想です。サッカーが生む熱狂を地域のほこりへと昇華させ、ハブとして夢と感動を創出していき、100年続くクラブとなるべく不屈の精神で川越地域に価値を寄与していきます」(聞き手 那須慎一)
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●会社概要
・所在地:埼玉県川越市元町2の1の6 蔵の街てらす2階
・設立年月:2020年10月
・主な事業内容:フットボールクラブ運営
・従業員数:6人(26年1月現在)
・資本金:100万円(26年1月現在)
・ミッション:「フットボールクラブを通じて、川越に夢と感動を創出し続け、100年続くクラブへ」