沖縄県内で離島便を運航する琉球エアーコミューター(RAC)は2日、連日満席が続いている沖縄県の宮古島と多良間島を結ぶ航空路線について、日本航空(JAL)グループのポイントキャンペーンの対象外にすると明らかにした。3日以降の新規予約分から適用する。短距離で比較的安価なことから、キャンペーンの影響で航空会社の上級会員資格を獲得するために搭乗を繰り返す「マイル修行」と呼ばれる利用が集中。地元の島民がなかなか利用できない状況が続いていた。
RACによると、多良間便は所要30分弱の短距離路線。使用機材は貨客混載のプロペラ機「DHC-8-400CC型」で、世界にたった5機しかない離島便向けの特別仕様だという。島民の生活を支える生鮮食品などを運ぶため貨物室のスペースを広げており、定員は50人と限られている。
だが、多良間便は1月後半からほぼ満席の状態が続いている。多良間村の担当者は「住民から『乗りたくてもずっと満席で乗れない』といった相談が寄せられた。本当にみんな困っている」と明かす。
多良間便は早期割引などを活用すれば1万円前後から購入でき、搭乗回数を増やす目的で利用する人は以前からいた。だが、多良間村の担当者は「ここまで(混雑状況は)ひどくなかった」と振り返る。
JALグループには搭乗実績や買い物でのマイル獲得などでポイントを無期限に積み上げる「ライフステータスポイント」と呼ばれる制度がある。このポイントが通常時の2倍相当となるキャンペーンが始まった影響で、短距離利用を繰り返す〝修行僧〟と呼ばれる乗客の需要が高まったとみられている。
地元島民の利用に配慮し、RACは今月12~15日と28日に従来の倍となる4往復に増便する。
ただ、使用できる機材は5機しかなく、「機材と人員を捻出できる日に限りがある」(RACの担当者)のが現状。計5日間だけ増便しても「住民が乗りたい日に席が空いていない」(多良間村の担当者)状況となっていた。
多良間便は離島の生活を支える重要な航空路線だ。RACは、多良間便をポイントキャンペーンの対象から除外することで、搭乗を目的とした乗客の利用を抑制する決断に踏み切ったとみられる。(大竹直樹)