米国とロシアの最後の核軍縮条約だった新戦略兵器削減条約(新START)が5日に失効したことは、世界の核不拡散体制にも影響を及ぼしそうだ。核拡散防止条約(NPT)に基づく核不拡散体制は、核兵器を持つ国と持たない国の間の「制度化された不平等」を前提に拡散を防ぎつつ、核保有国に軍縮義務を課してきた。米露の軍縮条約が消滅したことで、北朝鮮などが自らの核武装を正当化する余地が生まれると受け止める可能性もある。
「核拡散防止」「核軍縮促進」「原子力の平和利用」という3本柱からなるNPTは、冷戦の最中である1968年に採択された。当時核兵器を保有していた5カ国(米国、ソ連、英国、フランス、中国)が条約に署名し、将来的に核軍縮に取り組むことを約束した。