日産自動車とホンダの経営が転機を迎えている。巨額赤字の計上で過去の拡大路線のつけの清算が進む日産は、今年から新型車の集中投入の局面に入り、長い販売不振から抜け出せるか再建の正念場だ。一方、ホンダは、トランプ米政権の環境規制の見直しで電気自動車(EV)戦略の修正を迫られ、四輪事業が営業赤字に陥っている。約1年前に両社が統合協議を打ち切り、個々の経営に集中した選択がこの難局に「吉」と出るか、ともに迅速な稼ぐ力の回復が問われている。
13日の東京株式市場で、前日に2026年3月期の連結純損益を6500億円の赤字とする業績予想を発表した日産の株に買い注文が先行した。投資家は巨額赤字より、その裏にある過剰生産能力の解消など構造改革の進展を評価した。
日産が同時に公表した25年4~12月期実績で、本業の収益状況を示す営業損益には、生産・開発の効率化や物流の最適化など収益体質を強化する改革の成果として1099億円の増益効果が計上された。営業損益自体は101億円の赤字だったが、損益の増減要因から、利益を押し下げた米関税の影響の2320億円を単純に差し引くと黒字になる計算だ。
直近の10~12月期実績に限ると、関税影響をはね返し175億円の営業黒字を計上し、収益基盤の「実力が上がっている証」(ジェレミー・パパン最高財務責任者=CFO)を示した。問題はコスト削減頼みで、まだ新車の販売増で利益を上げる稼ぐ力の正常化には至っていない点だ。