米先住民の遺跡から出土した賭博道具。cとe、f、gが約1万2000年前で、世界最古と考えられる(米コロラド州立大提供)
米西部の先住民遺跡から発掘され、博物館に収蔵されていた約1万2000年前の骨片が賭博の道具とみられることが分かったと、コロラド州立大の大学院生が3日までに米考古学誌「アメリカン・アンティクイティ」に発表した。立方体(正六面体)のさいころではなく、表と裏がある平らな形だが、世界最古の賭博道具と考えられるという。
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世界の賭博やゲームの道具は19世紀末から20世紀初めに活動した米民族学者スチュワート・キューリンが研究したことで知られ、米先住民についても論文を発表している。同大の大学院生ロバート・マッデン氏はこの論文で示された賭博道具の特徴に基づき、各地の博物館に収蔵された出土品を時代をさかのぼって網羅的に調べた。
その結果、最も古い物ではワイオミング、コロラド、ニューメキシコ各州の遺跡から発掘された約1万2000年前の平らな骨片が賭博に使われていたと推定。刻んだ線や着色などで「当たり」の面を区別できるようにしてあり、幾つかの骨片をまとめて振り、当たりの面が出た数で勝負したとみられる。
メソポタミア文明やインダス文明などの遺跡から出土した賭博の道具より大幅に古く、世界最古と考えられるが、遺跡の出土品が賭博道具だと気付かれる例は少ない。人類が確率という概念をどのように理解してきたかという観点でも興味深いという。