メダルラッシュから社会貢献へ-。2024年パリ五輪で複数の金を含む5つのメダルを獲得した日本のフェンシング界が、新たな一歩を踏み出した。日本フェンシング協会と日本パラフェンシング協会が、強化活動における連携や練習環境の整備などを目的とした協定を締結。2028年ロサンゼルス五輪に向けて一層の連携を強化し、五輪とパラが一体となって好成績を狙うのが目的だ。スポーツの世界においても多様性や共生が求められる時代にあって、両協会の関係者は「いろいろな可能性を秘めている」と相乗効果を期待する。
3月26日に東京都内で行われた締結式に臨んだ日本フェンシング協会の千田健一会長は「選手強化、社会貢献での連携を図っていくことで、次世代の新たなスポーツの在り方のモデルになるのではないか」と協定の意義を語った。
両協会は今後、普及活動や競技力強化、指導者など人材育成の面で協力し合うのに加えて、全日本選手権など国内主要大会の共同開催も検討していく方針だ。
フェンシングはこれまで、五輪とパラの選手が顔を合わせる機会は多かった。東京都北区のナショナルトレーニングセンター(NTC)・イーストが19年に開所し、同じフェンシング場で練習してきたからだ。健常者の日本代表合宿にパラの選手が参加し、技術や戦術について学んだことも複数回あったというが、交流自体は現場レベルにとどまっていたという。