小田急線本厚木駅周辺での客引き行為に対して規制を強化する、神奈川県厚木市の改正客引き行為等防止条例が今月、施行された。客引きを禁止する対象を、従来の接待飲食店や性風俗店に加え、居酒屋やガールズバーなど酒類を提供する飲食店とカラオケ店にも拡大した。山口貴裕市長は「市民や、市街地を訪れるみなさんが、安心・安全で快適に過ごせるよう取り組む」としている。
改正条例では対象業種を拡大するとともに、客引きを受けた客を入店させる営業も禁止とし、店側と雇用関係のないフリーの人物が客引きを行った場合でも店に対する指導を可能にした。さらに、違反した店に市職員が立ち入り、帳簿や営業許可証、雇用関係の契約書といった書類を調査できるようにした。
立ち入り調査を拒んだり妨げたりした場合も過料を適用するなど、罰則も強化した。
酒類を提供する飲食店やカラオケ店の客引きを巡っては、昨年5月に施行された県の改正迷惑行為防止条例で規制対象に追加されたが、罰則規定がないため、市の条例で対応した。対象の拡大に合わせ、パトロールする指導員の定数を10人から13人に増員した。
改正条例が施行された1日には、市と厚木署、商店会の関係者ら約60人が本厚木駅北口広場から厚木一番街商店街にかけて巡回し、規制強化の周知に努めた。
同市では、平成26年4月に市客引き行為等防止条例を施行。キャバクラや性風俗店などの客引き行為と、その従業員となるよう勧誘するスカウト行為を規制した。こうした行為は、条例施行前だった25年度の9354人から、令和6年度の712人に減少した。その一方、規制対象外の店による客引きが本厚木駅北口付近などで活発になり、市民から「迷惑」「怖い」といった苦情が寄せられているという。
同市が昨年2月、本厚木駅を利用する市民らを対象に実施したアンケート(回答数1358人)では、居酒屋やカラオケ、ガールズバーなどの客引きに規制が必要とした回答者は、「どちらかというと必要」とした回答者も含めると約9割に上った。