プレーオフ2ホール目、優勝を決め天を仰ぐ石坂友宏=12日、三重・東建多度CC名古屋
石坂にとって、2度目のプレーオフだった。大学時代の2020年、ダンロップ・フェニックスで金谷拓実に惜敗。苦い記憶もよぎったが、当時とは違う心境になれた。声援を味方に「やってやろう」。強気に臨んだ。
18番でのプレーオフ2ホール目。稲森がボギーで終えた後、冷静にパーパットを沈めて決着。初優勝をつかみ、天を仰いだ。
スコアが強風に左右された3日間。周囲が伸び悩む中、生命線のアプローチで崩れなかった。無理に逆らわず、「風と友達に」。最終日、正規の17番(パー5)では、ラフから残り約18ヤードの第3打を1メートルにつけてバーディー。「やるべきことをしっかりやった」と誇った。
専属コーチは不在で、自ら練習メニューを考える。「周りから変わった練習をしていると思われてもいい。当たり前では勝てない」。遊び心も忘れず、アプローチはさまざまな状況を想定して繰り返す。19年にプロ転向。地道な歩みが実った。
今年元日に星空さんと結婚した。妻はマネジャー業も務めてサポート。「一番の理解者。温かく見守ってくれてありがとう」。涙ながらに喜びを分かち合った。