NTT、低軌道衛星通信でJAXAと実証実験開始 数で圧倒する米企業に省電力化で対抗

科学・医療 産経新聞 2026年04月15日 19:14

NTTは15日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で低軌道衛星を使った通信の実証実験を開始したと発表した。宇宙と地上を無線と光回線で結ぶ高速通信網の構築につなげる。低軌道衛星は米実業家イーロン・マスク氏率いる米宇宙企業スペースXなどが1万機以上の衛星を打ち上げるなど、数で圧倒する海外勢に、省電力技術などで対抗する考えだ。

実証実験では昨年12月に打ち上げられた革新的衛星技術実証4号機に対し、地上の複数端末から同時通信を行い、電波環境を観測。省電力化の可能性を検証する。

1年間の実証で、技術の確立を目指す計画。衛星のみで地上からのデータを大規模に収容できれば、地上の通信基地局が不要となるため、さまざまな機器が通信でつながるIoT(モノのインターネット)サービスを低コストで広域展開することができる。

将来的には地上通信網が整備されていない海洋や山間部でも通信ができるようにする。通信機能を持った機器でリアルタイムにデータを取得し、鳥獣害対策や河川監視、海洋観測、災害予測などの精度が上がるなどの期待が高まる。

低軌道衛星は高度200~2000キロを周回する小型人工衛星群で、スペースXや米アマゾンが巨額を投じている。特にスペースXは打ち上げ数が1万1000機を超え、9700機が稼働しているといわれる。

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