再審制度を見直す刑事訴訟法改正案を巡り、法務省は15日、再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)について、努力義務として抗告後の審理期間を1年以内とする修正案を示した。政府は今国会での法案提出を目指すが、修正案は検察の抗告を事実上認める内容のため一部の議員が猛反発。鈴木馨祐司法制度調査会長が、法務省に再修正を含めた検討を指示する事態となった。
自民党の法務部会と司法制度調査会の合同会議で修正案が示された。これまでは抗告を認める当初案に「審理の長期化を招く」などと批判が相次ぎ、法務省が修正案の提示を余儀なくされた。
修正案は、本則は変えず、抗告に関する留意点などを付則に記載。再審開始決定を取り消すべき十分な理由がなければ「抗告をしてはならない」とし、抗告後の審理期間を1年以内とする努力義務も明示した。検察と弁護士に対し、再審請求の手続きが迅速に行われるよう、裁判所に協力しなければならないとも明記した。
当初案で新たに規定した証拠開示についても、「(開示範囲が)不当に狭くならないよう留意しなければならない」とした。
検察の抗告件数や理由を毎年公表することも盛り込んだ。
「必要があると認めるときは所要の措置を講じる」として、施行後5年での見直しを可能とする規定も入れた。争点の一つだった開示証拠の目的外使用禁止については修正されなかった。