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お守りや拝観料もキャッシュレスに 京都で「おまいりPay」開発

お守りや拝観料もキャッシュレスに 京都で「おまいりPay」開発

 宗教界もキャッシュレス化に対応するなら導入を――。約1100の寺院が加盟する京都仏教会は2日、お守りなどの授与品や拝観料の受け取りに使える宗教法人向け決済システム「おまいりPay」を東京の企業と共同開発したと発表した。同会はかつてキャッシュレス決済に反対していたが、危ぶむ理由だった「信教の自由」を守る仕組みを備えたという。  同会によると、クレジットカード会社などは個人の支払い情報をビッグデータとして利用している。参拝者がどの寺社で支払いをしたかが第三者に把握され、個人の信仰信条が推知されて宗教統制につながる恐れがあるとして、同会はキャッシュレス化に反対してきた。  だが、海外からの参拝者が増え、クレカや電子マネーに対応する寺社も増えてきたことから、「課題をクリアしてキャッシュレスを受け入れていけないか」(佐分(さぶり)宗順常務理事)と開発に乗り出したという。  おまいりPayは、システムを提供運用する「バリューデザイン」社が、導入した寺社での決済情報を管理し秘匿する。当面は授与品の支払いを対象とするが、7月から拝観料にも使えるようにし、さい銭なども今後検討する。導入した寺社での支払いは、参拝者の利用明細にも「おまいりPay」と表示され、寺社名は分からないという。  佐分常務理事が宗務総長を務める臨済宗相国寺派では1日から相国寺境内にある承天閣美術館で導入。今後、相国寺、金閣寺、銀閣寺の他、東寺や鎌倉にある高徳院などが導入予定といい、「全国の寺社に利用を呼びかけたい」としている。【南陽子】

社会 毎日新聞
2026年04月04日
座れるルート検索 停車駅ごとの着座確率も

座れるルート検索 停車駅ごとの着座確率も

 たまたまいつもの時間に乗り遅れて次の地下鉄に乗ったら、けがの功名で前のよりすいていて座れた、ということが時々ある。でも、混んでいる一本を見送れば次はすいているという保証はないから、基本的に来た電車に乗るしかない。でもこのアプリがあれば計画的に見送ることもできる。  東京地下鉄(東京)とナビタイムジャパン(東京)が、車両データなどから推定した「着座確率」を活用し、移動の快適性を最大化する「座れるルート検索」を3月30日(月)から「乗換NAVITIME」アプリの有料会員限定でスタートした。  1年半の「座りやすい号車案内」試験提供の知見をもとに、「着座確率」の修正を行うことで、「どこで、どのくらい座れるか」を高い精度で予測することが可能になったという。  また、座れる割合と時間をバー表示し、「1本列車を見送ることで座りやすくなります」や「急行列車から普通列車へ乗り換えると座りやすくなります」など、より長く座れるルートを追加提案する機能を盛り込んだ。また一覧画面で選択したルートに対し、詳細画面で最も座りやすい号車を表示するほか、乗車する駅から目的地までの停車駅ごとの着座確率も表示される。  無料会員でも、ルート検索結果の一覧画面に乗車区間全体のうち何分間座れる可能性があるかが、期待値としてバー表示されるようになっている。

社会 共同通信
2026年04月04日
~沖縄と旧暦~故郷の島を思い祈る 十六日祭のミーグスク

~沖縄と旧暦~故郷の島を思い祈る 十六日祭のミーグスク

 沖縄には3度、正月がやってくる。新暦の正月、前回紹介した旧歴の正月(旧正月)、そして、旧暦1月16日に訪れる「後世(グソー」の正月だ。  その日は「十六日祭(ジュウルクニチー、ジュウルクニツなど)」と呼ばれる。亀甲墓の前に親族で集まって食事をし、後世、つまりはあの世の正月をご先祖様とともに祝う。  沖縄本島では同様の行事を4月の「清明祭(シーミー)」に行う地域が多いが、八重山・宮古地方や本島周辺の離島では十六日祭に重きが置かれる。  今年の十六日祭前に私がたまたま出張で訪れた宮古島。スーパーには、果物などのお供え物や重箱料理の食材がずらりと並んでいた。  故郷を離れて暮らす離島出身者は、この日に合わせて帰省する人も多い。しかし、船や飛行機はお金も時間もかかり、平日と重なれば休みも取りづらい。  では、帰りたくても帰れない人たちはどうするのか。沖縄本島には、そんな離島出身者たちが集う場所がある。那覇港の近くにある「三重城(ミーグスク)」だ。  三重城は琉球王国時代の16世紀ごろ、海から来る敵の侵入を防ぐとりでとして、沖合の岩礁に石橋をつないで造られた。1609年の島津による琉球侵攻以後は、港を出入りする船を見送るために利用されたという。  その後は埋め立てられて陸続きとなった。今ではホテルに隠れ人目につきにくくなっているが、高台にある広場を囲う古い石垣にかつての面影が残る。  今年の十六日祭に当たる3月4日、私は三重城に初めて足を運んだ。「海に向かって手を合わせる」という漠然としたイメージしかなかった。どれほどの人がやってくるのかもわからなかったが、驚いた。  朝から夕方まで、いろんな島の出身者が入れ代わり立ち代わり、途切れることなくやってくるのだ。  祈るときは生まれ故郷の島の方角を向くのが、暗黙の了解になっている。西から南の方角にかけて海に開けている三重城からだと、出身の島によっては海に背を向けて手を合わせることにもなる。  祈り方は家族ごとに少しずつ異なるものの、6本の線香が板状につながった「ヒラウコー」に火を付け、あの世のお金である「ウチカビ」を燃やす。それから、重箱料理やお菓子を広げて家族、親族で食べるのはおおむね共通している。  今年は天気にも恵まれ、事情を知らない人からすればピクニックをしているように見えるかもしれない。  石垣島出身の妻と三重城を訪れた宮古島出身の立津元信さん(79)は「本当は帰りたいけれど、新型コロナウイルスやインフルエンザに感染しないよう控えている」。  子どものころを振り返り、「お供え物を食べるのが楽しみだった」と懐かしんだ。  武鑓(たけやり)まりえさん(65)は生まれ故郷の久米島に向かい、手を合わせた。島の父親が亡くなった15年ほど前から三重城を訪れており、「仕事もあって島に帰ることは難しいけれど、ここから天国に思いが通じるといい」と笑顔を見せた。  波照間島を出て40年ほどになる兄妹は「島で十六日祭は一大イベントで、学校も午後から休みになった」と懐かしんだ。波照間島は石垣島からさらに船で1時間以上かかる、日本最南端の有人島だ。  海が荒れて船が欠航することも少なくなく、狙った日に帰省するのは容易ではない。「一年間、みんなが健康に過ごせるように見守ってください」と祈りを込めたという。  ほかにも、粟国島出身の人たちとは、2月に取材した地域行事「マースヤー」の話題で盛り上がった。  神事に詳しい宮古島出身の女性からは、ウチカビにも税金やお小遣いがあり、多めに燃やしてあの世に届けなくてはいけないことを教えてもらった。  いつもは沖縄本島に溶け込み暮らしている人たちが、十六日祭にはそれぞれの島の空気をまとい、和気あいあいと三重城で過ごす。多様な沖縄が凝縮した小さな広場は、にぎやかに、そして色鮮やかに感じられた。【喜屋武真之介】

社会 毎日新聞
2026年04月04日
センバツ総得点は前回より54点減 「DH元年」高校野球、10人目の本格起用は夏以降か

センバツ総得点は前回より54点減 「DH元年」高校野球、10人目の本格起用は夏以降か

今春の選抜高校野球は指名打者(DH)制が導入された大会だった。全31試合の中で延べ56チームがDHで選手を起用した。打順を見ると6番が最も多く、7、8番と下位が目立った。各チームとも主軸を打つ選手と同じレベルの打撃力を持つDHは少なく、オーダー決定は手探りの状況だったことを浮き彫りにした。大会の総得点は昨年より減少しており、得点力アップへDHが機能するのは起用法が定着し、選手育成が進んだ夏以降となりそうだ。 プロ野球でDHといえば「不惑の大砲」といわれた門田博光(元南海など)、「カリブの怪人」と呼ばれたデストラーデ(元西武)らベテランの打撃職人や外国人スラッガーがイメージされるが、高校野球は全く違うものだった。31試合でDHが最も多く起用されたのは延べ12人の6番で、11人の7番が続いた。6~9番が延べ35人だったのに対し、3~5番のクリーンアップは17人だった。 DHとして先発出場した選手の打撃成績は177打数33安打で打率は1割8分6厘。この数字は出場全選手の1989打数467安打、打率2割3分5厘を5分ほど下回る。DHで打線の強化が図られ、得点力はアップすると見られていたが、大会総得点は前回より54点も少ない231点にとどまった。DHが打線強化につながらなかったケースが多かったといえる。 そんな中、プロ野球的なDHの働きをしたのが優勝した大阪桐蔭の4番谷渕瑛仁(たにぶち・えいと)だ。腰のコンディション不良で出遅れたために背番号20を与えられた左打者は全5試合で「4番・DH」に入り、19打数で本塁打を含む6安打の打率3割1分6厘、5打点と活躍。昨秋の近畿大会1回戦の市和歌山戦で「4番・三塁」に入り、サイクルヒットを記録した打棒を披露した。谷渕は「自分は守備が苦手なのでDHが合っている」と「水を得た魚」だった。

スポーツ 産経新聞
2026年04月04日