トランプ氏がベネズエラへの巨額投資促す 石油大手首脳と会議、企業側は慎重姿勢も

経済 産経新聞 2026年01月10日 10:01
トランプ氏がベネズエラへの巨額投資促す 石油大手首脳と会議、企業側は慎重姿勢も

【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は9日、ホワイトハウスで石油大手の首脳らを集めた会議を開いた。米国の管理下でベネズエラ産の原油販売を活発化させたいトランプ氏は、同国の石油インフラの更新に向けた積極的な投資を促した。だが企業側からは、政情不安や法的枠組みの不備などを踏まえ、「投資不可能」などと本音をのぞかせる声も出た。

トランプ氏は会議で、「米企業は老朽化したインフラを再建し、石油生産をかつてない水準へと引き上げる機会を得ることになる」と強調。出席した20社を超える企業の首脳にベネズエラへの事業参画を要請した。

トランプ氏は3日の軍事作戦で、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束・連行。同国経済の命脈である原油取引を封鎖し、ベネズエラ産の原油輸出を米国が管理する意向を示していた。

ベネズエラの石油インフラは米国の制裁や経済低迷を受け更新が滞り、生産量が大きく低下。改修のためには巨額投資が必要になっている。

トランプ氏は米石油大手を中心に「最低でも1千億ドル(約16兆円)」を投じるよう求め、ベネズエラ再建にも役立つと訴えた。ただ会議では、米エクソンモービルのウッズ最高経営責任者(CEO)が、投資保護の法的枠組みが整っていないことなどを挙げ「投資不可能だ」と言及。法制度や商業関連の仕組みを抜本的に改善させる必要があるとの認識を示し、まずは現地情勢の把握に向けて技術担当者を派遣するとした。

投資を呼び込むには政情が安定することも不可欠だが、トランプ氏は、「完全な安全が確保される。ベネズエラは今や全く変わった」と述べるにとどめ、米国に協力的になったベネズエラ暫定政権が安全を保証すると強調した。

一方、トランプ氏は、中国やロシアが現地で原油購入を継続できると指摘。ベネズエラ産原油を管理する米国は「ただちに(外国との)ビジネスを受け入れる態勢を整える」と話した。

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