鹿児島県霧島市福山町で特産の黒酢の仕込みが始まった。露天のつぼで醸造する江戸時代からの伝統製法が特徴。「桷志田」のブランドで知られる「福山黒酢」では、褐色のつぼ約2万2千個がびっしり並ぶ「つぼ畑」をテラスから一望できる。
仕込みは気候の安定する春と秋に行われる。福山黒酢では、春は5月中旬まで続き約1200個のつぼを仕込む予定。玄米や水が入ったつぼの中の水面に、こうじを浮かべる「ふりこうじ」と呼ばれる工程では、職人が中を注意深く確認しながら作業を進めていた。
温暖な気候でじっくり熟成することで、まろやかな味わいに。竹下義隆商品管理部長は「原料となるコメ価格の高止まりなど厳しい状況もあるが、伝統を守っていきたい」と力強く話した。