衆院茨城5区、自民の擁立作業が混迷 支部長差し替えで分裂選挙の可能性も

政治 産経新聞 2026年01月15日 21:41
衆院茨城5区、自民の擁立作業が混迷 支部長差し替えで分裂選挙の可能性も

23日召集の通常国会冒頭に見込まれる衆院解散を前に、茨城5区での自民党の擁立作業が混迷を深めている。党茨城県連は、令和6年の前回衆院選で落選した石川昭政・元デジタル副大臣(53)を選挙区支部長から外し、新たな支部長を公募で選ぶ方針を示したが、党本部の了解は得られていない。残された時間が極めて乏しいだけでなく、県連の決定に納得していない石川氏が出馬に踏み切る余地もあり、分裂選挙の可能性をはらむ。

茨城5区(日立市、高萩市、北茨城市など)は日立グループ労組が厚い地盤を築いており、自民が苦戦を強いられてきた選挙区の一つだ。県内の7選挙区の中では唯一、自民の公認候補予定者が決まっていない。

6年衆院選では、日立労組出身でもある国民民主党の浅野哲幹事長代行(43)と石川氏、共産党新人が議席を争い、浅野氏が6万4351票を獲得して3選を果たした。石川氏の得票は4万6717票で、比例復活当選もかなわなかった。石川氏が過去に小選挙区で勝利したのは、当選回数4回のうちわずか1回にとどまる。

「勝てない候補」に党内から厳しい視線が注がれるのは自然な流れだ。石川氏に対し、地元の地方議員らからは「日常活動が十分ではない」などの不満が上がり、海野透会長(県議)ら県連執行部は石川氏を外す判断に傾く。県連は昨年10月、新たな支部長の公募を実施すると発表した。

ところが、党本部が首を縦に振らず、公募の作業は進んでいないのが現状だ。関係者によると、県連幹部は先月、党本部で古屋圭司選対委員長と面会、公募による支部長決定という県連の方針について了承を求めたものの、古屋氏は即答を避けたという。

仮に党本部が今後ゴーサインを出したとしても、「27日公示、2月8日投開票」の日程が有力視される衆院選に間に合わせることは不可能に近く、県連幹部は「公募による公認候補の決定は時間的に間に合わない」と語る。県連は近く役員会を開催し、公募は行わずに新支部長を決定する構えだ。

石川氏は高市早苗首相と近い関係にあり、国政に復帰して政権を支えたいという意欲が強いとされる。とはいえ、石川氏に不信感を抱く県連執行部が支部長差し替えの判断を覆すとは考えにくく、先が見えない展開に陥っている。(森山昌秀)

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