「一日でも早く、一人でも多くの患者に」 iPS使用「リハート」開発の阪大・澤特任教授

科学・医療 産経新聞 2026年02月19日 23:06
「一日でも早く、一人でも多くの患者に」 iPS使用「リハート」開発の阪大・澤特任教授

iPS細胞を使った再生医療等製品「リハート」の製造販売承認が了承されたことを受け、開発した大阪大発のスタートアップ「クオリプス」(東京)が19日夜、大阪市内で記者会見を開いた。同社CTO(最高技術責任者)で阪大の澤芳樹特任教授は、「一日でも早く、一人でも多くの患者に届けたい。世界に普及させるべく歩みを進めたい」と意気込みを語った。

「ここに至るまでの道のりは決して私たちだけの力で切り開けるものではなかった」。会見冒頭、澤氏はこれまでの研究過程を説明した上で、京都大の山中伸弥教授や治験者、家族らへの感謝を述べた。

製品の承認期限は7年間。期限内に有効性や安全性を示し、本承認を得る必要がある。澤氏によると、今後は虚血性心疾患の中でも移植が必要なほど重症化する前の患者を治療の対象とし、国内20施設で迅速に進めていくという。

澤氏は「国内ではこうした患者が年間約10万人、世界では何百万人いる。これらの人々に一刻も早くこの治療が普及するようにしたい」と強調。「iPS細胞から心筋細胞を作る技術はクオリプスがナンバーワン。安定的に大量生産できるようにしたい」と意気込んだ。

今後は厚生労働省の諮問機関で薬価が決まる。澤氏は「薬価がつき、保険診療がスタートできるのは今年の秋ぐらい」との見通しを示した。

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