国内初の代理出産や減胎手術で議論…根津八紘院長が引退表明 来年3月で不妊治療外来終了

科学・医療 産経新聞 2026年04月03日 15:59
国内初の代理出産や減胎手術で議論…根津八紘院長が引退表明 来年3月で不妊治療外来終了

国内初の代理出産や減胎手術などを公表して生殖医療を巡る議論を呼んできた諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘(やひろ)院長(83)が2日、同院で記者会見し、少子化による経営難や自身の高齢化を理由に、来年3月で引退すると表明した。同時に同院の不妊治療外来を終了する。

諏訪マタニティークリニックは昭和51年に開業。根津氏は平成10年、妻以外の女性の卵子を使った国内初の非配偶者間体外受精を行ったことを明かし、日本産科婦人科学会のガイドラインに違反したとして、学会から除名処分を受けた。

ただ、「夫以外の男性の精子を使った人工授精は認められるのに、妻以外の女性の卵子による体外受精が認められないのはなぜか」との主張には賛同の声も上がった。

16年に学会に復帰した後も、子宮がなく妊娠できない女性に代わり別の女性に出産してもらう代理出産の実施や、双子や三つ子などの多胎児を妊娠した場合に子宮内の胎児数を減らす減胎手術、夫の実父(妻の義父)の精子による体外受精などを次々と公表し、問題提起してきた。

会見で根津氏は、生命倫理上や法的な問題について「困っている患者のために医者は存在している」と、正当性を強調した。

産婦人科の手術と分娩の受け付けは今年12月までとし、以降は無床の婦人科医院となる。

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