国土交通省は今春の人事異動で、最大5泊分の宿泊代を補助する取り組みを始めた。引っ越しのトラックが逼迫(ひっぱく)するなか、家財の移動が着任に間に合わない職員が、しばらくホテルで過ごし、後で家財を受け取る流れを想定している。今後、国交省をモデルケースに他省庁でも動きが広がる可能性がある。
補助の対象は3、4月に異動する職員と家族。補助の上限は地域差があるが、1人1泊1万円程度で、5泊分まで支給される。
財源をめぐっては財務省が今年3月、国家公務員の旅費制度に関する文書に、引っ越しの時期分散を目的とした宿泊について、宿泊費の支給対象になると明記。補助が可能となった。
2024年にトラック運転手の残業規制が開始されて以降、日本全国で運転手不足は慢性化している。春の引っ越しシーズンでは、希望通りに引っ越しができない「難民」も発生しつつある。
国交省ではすでに昨春の人事異動から、内示日の前倒し、着任日の後倒しといった、引っ越しのピークをずらす試みを開始。昨年のアンケートでは、異動する職員の17%が繁忙期(3月15日~4月6日)を避けることができた。
金子恭之国土交通相は「今後も継続的に取り組みを進める」と話している。(守田美鈴)