衆院の内閣、法務、厚生労働、環境、安全保障の各委員会は3日、それぞれが所管する行政の基本施策について関係閣僚らの所信を聴取した。各委員会で審議が始まる「店開き」だ。ただ、例年は予算案の衆院通過直後に行われてきたにもかかわらず、今年は通過から3週間の空白が生じた。重要法案の審議への影響が懸念される中、与野党双方が相手側に責任を押し付けている。
中道改革連合の小川淳也代表は3日の記者会見で、各委員会での「店開き」について「与野党あるいは野党間でいろいろ話し合いながらのことだ。その時々、国会対策委員会で苦しい判断、厳しい判断を重ねている」と感想を述べた。
例年、衆院では予算案通過直後から各委員会で本格審議が始まる。政府提出法案の審議を多く抱える内閣委などは予算案審議と並行して閣僚から所信聴取することもあった。令和7年度予算案は昨年3月4日に衆院を通過し、3日後の7日から内閣や法務、外務、厚労といった7委員会が開かれている。一昨年も衆院通過後から数日以内に「店開き」が行われていた。
だが、今年は3月13日の衆院通過から3週間ほどの空白があった。原因は予算案審議だ。野党は与党が8年度予算案の採決を強行したと強く反発。遺恨により衆院は予算案通過後も「不正常」に陥り、他の委員会運営に影響を及ぼした。
その後、野党は正常化の条件として高市早苗首相が出席する衆院予算委の集中審議を求めるなどにらみ合いは続いていた。
「店開き」まで時間がかかった理由について、ある与党幹部は「野党の審議拒否が続いていたからだ」と強調した。
これに対して、中道の国対関係者は審議拒否はしていないと反論。「8年度暫定予算を審議する3月30日の衆院予算委が開かれたことなどで、『われわれは正常化した』と判断した」と話す。つまり、「店開き」を妨げていたのは与党側だとの主張だ。実際、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は3日の記者会見で「うちは一切、審議拒否もしていない」と述べた。
どちらの主張が正しいにせよ、国会の空転は重要法案の審議に悪影響を及ぼす。自民の有村治子総務会長は同日、「国家国民の負託に応えていく努力は衆参両院、与野党の違いなく、果たしていかなければならない」と語った。(千田恒弥)