ウクライナのゼレンスキー大統領は3日のビデオ声明で、ウクライナ軍による抗戦でロシア軍には3月だけで3万5千人超の死傷者が出たと主張した。1カ月の死傷者数として「過去最多水準」だとしている。ドローン(無人機)攻撃で3万3988人、砲撃などで1363人が死傷し、攻撃の成果は全て映像に記録されているという。
ゼレンスキー氏は、ウクライナ軍が3月に露軍の防空システム274基を破壊したほか、露軍の弾薬庫や兵站(へいたん)にも打撃を与えたと指摘。露軍は戦場で優位を確保する能力を失っているとした。一連の戦果情報を「パートナー国に提供する用意がある」とも述べた。
ゼレンスキー氏はウクライナの抗戦能力が健在であるとアピールすることで、和平交渉を仲介する米国からウクライナに不利な停戦条件を突きつけられる事態を回避したい思惑だとみられる。
実際、ウクライナ軍は過去数カ月間、主戦場の東部ドネツク州で露軍に目立った前進を許していない一方、南部ザポリージャ州や東部ドニプロペトロウスク州で一定の領土奪還に成功していると伝えられている。(小野田雄一)