渋谷から「闇バイトゼロ」 官民連携プロジェクト始動 「QuizKnock」ともコラボ

社会 産経新聞 2026年04月04日 21:15
渋谷から「闇バイトゼロ」 官民連携プロジェクト始動 「QuizKnock」ともコラボ

渋谷から闇バイトをゼロに-。求人サイト「バイトル」を運営するディップ(港区)、渋谷を拠点に社会課題の解決などに取り組む一般社団法人「渋谷未来デザイン」、渋谷区、警視庁などが連携しての闇バイト対策プロジェクトが始動した。闇バイトを見破るためのクイズ動画発信や、学校への出前授業などを通じて、闇バイト撲滅を目指す。

「都内では4人に1人の高校生が闇バイトと疑われる求人情報に接触している」

2日に行われたプロジェクト発足イベントで、驚きの調査結果がディップから示された。

同社は今年1月、全国の高校1~3年を対象に闇バイトに関する調査を実施し、約1100人から回答を得た。約9割が闇バイトという言葉を聞いたことがある一方で、SNS上の求人広告を模した6つの選択肢から、闇バイトのみを正しく選択できたのは全体の約3割に留まった。

また、闇バイトの接触率に地域差があることも明らかになった。愛知、大阪在住の高校生が闇バイトの求人に接したことがあるのはそれぞれ12・5%と15・4%だった。それに対して、東京は24%と極めて高い水準にあることが浮き彫りになった。

そうした実態を背景に、ディップと渋谷未来デザインが主催して、多くの若者が集まる渋谷から闇バイトをゼロにしていくプロジェクトを実施することとした。警視庁は匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)対策本部が協力するほか、渋谷区や東急(渋谷区)なども参画する。

2日のイベントでディップの冨田英揮社長はプロジェクトについて「渋谷は日本を代表する若者の街。同時に最もリスクがある場所でもある」と渋谷から闇バイト対策を行う意義を強調。「最も危険にさらされている若者に正しい情報をいち早く届ける」と訴えた。

パネルディスカッションに登壇した同本部の植田哲也戦略企画官も「闇バイトに関われば、民事、刑事、行政上の責任と代償を背負って一生生きていくことになる。警察としても闇バイトがなくなるように積極的に協力していきたい」と述べた。

プロジェクトでは、街頭に闇バイト防止の広告を設置して、街全体で防犯の機運を高めるほか、都立第一商業高校(渋谷区鉢山町)を皮切りに、闇バイト啓発の出前授業も行う方針だ。

また、「クイズ王」と評される伊沢拓司さんらが運営するメディア「QuizKnock」(クイズノック)とコラボし、求人情報の中から闇バイト求人を正しく見抜くクイズ動画を作成。ディップが運営するユーチューブチャンネルで公開され、3択形式で楽しみながら、闇バイトを見抜くポイントを伝える。

イベントに登場した伊沢さんがクイズを出題し、渋谷を拠点に活動している高校生らが挑戦。闇バイト求人を見破るには「隠語が記載してある」「口座売買を促す」などが注意すべきポイントだと伝えた。

クイズに参加した高校2年、桂田士結さん(16)は出題された3問全て正解したが、「少し難しかった」と振り返った。その上で、「クイズを通してどういうものが闇バイトか楽しく知ることができた。これからも闇バイトには触れない、引っかからないようにしたい」と話した。(宮野佳幸)

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