京都府知事選は5日に投開票され、無所属現職の西脇隆俊氏(70)=自民、中道、国民民主、立民、公明推薦=が、無所属新人で京都華頂大名誉教授の藤井伸生氏(69)=共産推薦=と、政治団体「日本自由党」総裁の新人で元参院議員の浜田聡氏(48)を破り、3選を確実にした。当日有権者数は201万1547人。
今回の知事選は「非共産対共産系」の一騎打ちだった過去5回と構図が変わり、西脇氏と府政の変革を訴える候補者2人との三つどもえの戦いとなった。
西脇氏は自民や中道改革連合など与野党各党と経済界で構成する「活力ある京都をつくる会」のほか、大半の市町村の首長や各種団体の強力な支持を得て「オール京都」態勢を構築。全市町村をくまなく回り、選挙戦を盤石に進めた。
投票が締め切られた5日午後8時すぎ、当選確実の一報が西脇氏の支持者ら約200人が集まる京都市下京区の会場に届くと大きな拍手と歓声が上がった。あいさつに立った西脇氏は「支援していただいた方々に心から感謝したい」と述べた。
告示後は国との連携や新型コロナ対応、子育て環境の充実など2期8年で築いてきた実績を強調しつつ、さらに魅力を高めた「わくわくする京都」を実現すると訴えた。西脇氏は3期目に向けて「訴えた政策を着実に実現し、寄せられたさまざまな声に応えていくことが、3期目におし上げていただいた有権者に報いる道だ」と決意を語った。
大学教授として長年研究した福祉や医療といった社会保障の充実などを訴えてきた藤井伸生氏。西脇氏の当選確実が報じられると、京都市下京区の選挙事務所に姿を見せ、集まった支持者を前に「色んな府民の声を聞くことができ、何とかしたいと思ったが応えきれず残念だ」と選挙戦を振り返った。
選挙期間中は「ケアに手厚い京都を」をテーマに、低所得者向けの家賃補助制度の創設や、陸上自衛隊祝園分屯地での火薬庫増設への反対などを主張。北陸新幹線延伸については府内を通るルートに反対するなどしたが及ばなかった。
親しみやすさをアピールするため、オレンジ色のパーカー姿で選挙に臨んだ藤井氏は「支持者ではない方にリーチできなかった。いかにして(政治に)関心を持ってもらうのかを考え直さないといけない」と敗因を分析した。
元参院議員の経験を生かして地元の京都を盛り上げようと、2月の衆院選京都1区での落選から間を置かず知事選に出馬した浜田聡氏。西脇氏の当選確実の一報を受け、京都市下京区の会場で、支持者に「残念な結果だが満足いく闘いができた。多くの方に支えていただいたおかげ」と頭を下げた。
選挙戦では行財政改革や減税、規制緩和を進め「自由で安全な京都をつくる」とアピール。北陸新幹線延伸では舞鶴市を通るルートを支持し府北部の経済活性化を訴えた。SNSなどでの政策発信にも注力し、街頭演説の様子などを動画で連日投稿、若年層や無党派層を中心に浸透を図った。
浜田氏は選挙戦について「短期間だったがボランティアの活躍やインターネットでの支持呼びかけが想像以上によかった」と手応えを明かし、総裁を務める政治団体「日本自由党」から候補者を府内の地方選で擁立していく意向を示した。