石破茂前首相は8日、訪問先の韓国・ソウルからの帰国後に産経新聞の取材に応じ、李在明(イジェミョン)大統領との会談について「李氏の日韓友好に懸ける思いを改めて直に感じた。胸襟を開いた対話は両国の将来を語る上でも大切な機会となった」と語った。現下の国際情勢を踏まえ、日韓双方が同盟関係にある米国を含めた日米韓の連携の重要性も確認したと明らかにした。
石破氏は首相在任中、李氏と3回会談するなど親密な関係を築き、両国首脳が相互往来する「シャトル外交」を軌道に乗せた。
8日に大統領府で行われた会談で、両氏は昼食を共にしながら、国際情勢の複雑化による東アジアの安全保障環境への影響などについて、1時間半ほど意見を交わした。イラン情勢への対応についても互いの国の立場を共有した。
両氏は日韓共通の社会課題である地方の人口減少にも強い問題意識を持つ。関係者によると、会談では李氏が地方創生の一環で首都への一極集中是正などに取り組む現状を説明し、石破氏が「日本も一緒だ」と応じる一幕もあったという。昼食には石破氏の地元・鳥取県産の食材も使った韓国料理が振る舞われ、両国の歴史や文化にも話題が及んだ。
石破氏は韓国国内で「知韓派」として知られ、7日から2日間の日程で現地のシンクタンクのシンポジウムでの講演のために訪韓。李氏との会談は韓国政府側からの呼びかけもあって実現した。(末崎慎太郎)