和歌山県有田市下中島のサービス付き高齢者向け住宅「健輝苑有田川」で2025年12月以降、介護職員らへの給料未払いが続いている問題で、元職員12人が9日、施設を運営する同県海南市の会社を相手取り、未払い賃金など計約907万円の支払いを求める訴訟を和歌山地裁に起こした。
健輝苑では、経営難で25年12月から月末払いの給料が支払われなくなり、運営会社が遅配分の支給のめどとした26年2月6日にも支払いがなかった。このため、退職者が相次ぐ事態となった。入居者は別の施設に移るなどして3月末までに全員退去したという。
訴状によると、提訴した12人は労働組合を結成し、運営会社に未払い金の支払いを求めてきたが一部しか払われず、3月末までに全員が退職した。請求額は25年12月~26年3月の4カ月分の賃金と年末一時金の未払い額の合計。別に遅延損害金の支払いも求めている。
原告代表の男性は取材に対し「誠意ある対応を求めてきたが、裁判という形になって残念だ。経営者としての責任を果たしてほしい」と語った。
運営会社社長の男性は提訴を受け「迷惑を掛けているので、争うつもりはない」と話している。【恒成晃徳、姜弘修】