世界中から2500万人超が訪れた大阪・関西万博は、13日で開幕から1年になる。
半年間にわたる活況が過ぎ、会場となった大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)は、パビリオンなどの解体が進む。並行して大阪府・市による跡地開発が行われている。
シンボルとなった1周約2キロの大屋根「リング」は人気を受け、北東側約200メートルを展望台として残すことが決まった。近くに情報発信の拠点「EXPO2025記念館」(仮称)が建設されるほか、周辺約2・9ヘクタールも記念公園になる。
会場約155ヘクタールのうち北側の約42ヘクタールは、民間が開発を担う。サーキット場やウオーターパークなどにする案が出ており、大阪府・市が開発方針を決めた上で事業者を公募する考えだ。
一方、パビリオンの解体に遅れも出ている。3月にはチェコとトルクメニスタンでの未着手が判明。理由は不明だが、会場の土地は2028年までに大阪市に返還される予定だ。
万博の話題は、華やかさばかりではなかった。
アンゴラパビリオンは下請け業者らが工事費の支払いを求め、「被害者の会」を設立。他でも未払いを訴える業者が相次ぎ、一部は訴訟に発展した。府によると、11カ国の海外パビリオンで未払いに関する相談が寄せられている。
日本国際博覧会協会(万博協会)は、未払いは業者間の問題として事態を静観。被害者の会は国や万博協会に立て替えなどを求めているが、解決の糸口は見えていない。
さらに、無許可業者による工事参入も判明した。大阪府警は25年9月、アンゴラパビリオン工事に関わった大阪市の建設会社社長らを建設業法違反(無許可営業)容疑で書類送検。大阪簡裁は罰金30万円の略式命令を出した。タイパビリオンも無許可業者が関わったとされ、府警の捜査が続く。
夢洲では日本初となるカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備も行われている。
カジノが入る建物は地上27階、地下1階建て、高さ126メートルになる予定。VIP向けや大衆向けなど、客層に合わせたカジノ施設が入り、約1万1500人を収容可能だ。開業は30年秋ごろを見込んでいる。【鈴木拓也、井手千夏】