米国はNATOを離脱できるのか イラン攻撃がもたらす同盟の危機 欧州がとるべき道は

国際 産経新聞 2026年04月10日 18:00
米国はNATOを離脱できるのか イラン攻撃がもたらす同盟の危機 欧州がとるべき道は

7月の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、米国が離脱宣言しないか-。欧州は目下、不安に包まれている。トランプ米大統領はイラン攻撃で「欧州が協力しない」と憤り、NATOを「張り子のトラ」とののしった。

マクロン仏大統領は「疑念ばかり口にするのはいかがなものか」とトランプ氏のNATO批判に苦言を呈した。親トランプ派だったメローニ伊首相は「欧州が米国と対立して得るものは何もない。だが、今回は意見が違う」と距離を置いた。イタリアは米爆撃機の国内着陸を断った。

イラン攻撃について、欧州は「われわれの戦争ではない」と口をそろえ、米軍への協力拒否も相次いだ。内政上の理由も大きい。イタリアでは国民の8割がイラン攻撃に不安を示し、メローニ政権は来年の総選挙を前に逆風にあえいでいる。

だが、米国が困っているとき、同盟の亀裂を強調するような欧州の言動は、NATO崩壊を望む中国やロシアを喜ばせるだけだ。それに欧州は、イランの弾道ミサイル、中東不安による難民流入やテロの危機に直面する。決して「他人の戦争」では済ませられない。

イラン攻撃は、米国にとってNATOを維持する重要性も示した。

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