NYダウ反発、117ドル高 NVIDIA株3%高が支え

国際 日経新聞 2025年05月30日 05:32

米裁判所が28日にトランプ政権が導入した関税の一部差し止めを命じ、米関税引き上げへの警戒が後退したとの見方があった。一方、関税政策への不透明感がかえって強まったとの声もあり、上値は重かった。

エヌビディアは3%あまり上昇した。2025年2〜4月期決算が市場予想を上回る増収増益だった。対中輸出規制の影響で5〜7月期の収益見通しは市場予想に届かなかったが、人工知能(AI)需要の強さを示したと受け止められた。半導体株の一角に買いが入った。

米国際貿易裁判所は28日にトランプ政権に関税差し止めを命じた。4月2日に発表した「相互関税」に加え、違法薬物対策などを名目にカナダ・メキシコ・中国に課した追加関税が対象となる。トランプ政権は即日控訴した。29日午後には連邦巡回控訴裁判所が28日の米国際貿易裁判所の差し止め命令を一時停止する判断を下したとも伝わった。

関税の差し止め命令が出たことで、関税を巡るリスクが低下したとの見方があった。半面、大統領が通商法301条を適用するなど違う手段を用いて関税を発動するとの観測も浮上し、「不透明感がむしろ強まった」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声もあった。ダウ平均は270ドル下げる場面もあるなど方向感が定まらなかった。

同日の米債券市場で米長期金利が低下(債券価格は上昇)し、株式の相対的な割高感が薄れた。一方、ダウ平均は今年の安値を付けた4月上旬から戻りを試す局面が続いており、高値警戒感や過熱感が相場の重荷となる場面があった。

ダウ平均の構成銘柄ではボーイングやアムジェン、シェブロンなども買われた。一方、前日夕に決算発表したセールスフォースが下落し、ダウ平均の重荷となった。IBMやゴールドマン・サックスも売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比74.934ポイント(0.39%)高の1万9175.872(速報値)で終えた。ブロードコムなど半導体株の一角が上げた。

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