「GiGO」の推し活データマーケ 客が殺到する景品を発掘

経済 日経トレンディネット 2025年05月29日 01:02
「GiGO」の推し活データマーケ 客が殺到する景品を発掘

※日経エンタテインメント! 2025年4月号の記事を再構成

企業は推し活データをどう活用しているのだろうか。実際に推し活をビジネスに生かしている企業2社を取材した。1社目はさまざまなエンタテインメント企業を取り込みながら急成長を遂げているGENDA。中核となるゲームセンター事業で売り上げの7割を占めるのがクレーンゲームだ。この景品企画に推し活データを活用し、接点のなかった客層を取り入れることに成功した。

 GENDA(ジェンダ)は、エンタテインメントの総合企業だ。積極的なM&A(合併・買収)でカラオケ運営会社や映画配給社などをグループに収め、エンタテインメント業界のゲームチェンジを仕掛けている。

 中核は「GiGO(ギーゴ)」ブランドのアミューズメント施設運営事業で、以前は「セガ」というブランドの店舗だった全国のゲームセンターをM&A。その後も店舗を増やしている。

 現在、ゲームセンターの主力はアームを操作してケースの中にある景品を取るクレーンゲームだ。GiGOでも売り上げの約7割を占める。売り上げを左右するのはその景品の人気であり、景品とIP(知的財産)は切っても切れない関係にある。

 GENDAはその調達に際し、SNS動向などの独自調査に加えて、1年ほど前からGEM Partners(東京・港)の推し活データを活用して大きな成果を上げている。

 どのIPのどんな景品を調達するかを判断する時、以前はバイヤーの経験や勘に頼る部分が大きかった。GENDA GiGO Entertainment CDO(最高デジタル責任者)兼DX推進室長の松沼雄祐氏は、「経験や勘に頼った定性的な購買は、大当たりすることもあれば大外ししてしまうこともあり、そこが課題だった。推し活データを導入することで、数字で裏付けされた定量的な判断による購買ができるようにした」と導入の理由を語る。

 推し活データは、社内の意思決定と振り返りの精度を高めることにつながっている。「IPによっては契約に巨額の費用がかかる。そうした大規模な投資を社内の稟議(りんぎ)にかけるとき、データによる定量的な裏付けがあるほうが的確な判断ができる。仮にその景品が売れなくても、データを基に要因を分析することで次につなげられる」と松沼氏。

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