大相撲初場所2日目は12日、両国国技館で行われ、朝乃山が羽出山を寄り倒して白星を挙げた。
左膝前十字靭帯(じんたい)断裂の大けがから復帰した朝乃山が勝ち名乗りを受けた。「拍手、声援が大きかったのでうれしかったですね」。多くの観客が、ここまでの歳月を分かっていたのだろう。朝乃山が幕内で白星を挙げたは2年前の名古屋場所3日目以来、実に545日ぶりである。
対戦相手の羽出山とは先場所、十両で当たっていた。土俵際まで攻め込みながら押し返されて敗れた反省から、この日は突き手を伸ばさせぬよう体を密着することを意識したという。相手のもろ手突きを下からあてがい、距離をつぶすと、まわしにこだわらず、休まず前に出て寄り倒し。分厚いサポーターを巻いた左膝にも力が入っていた。
この5年、朝乃山の番付は激しく上下した。大関だった令和3年に新型コロナウイルス対策ガイドライン違反により6場所出場停止処分を受け、三段目まで転落。5年夏場所でようやく再入幕を果たしたものの、今度は取組中の負傷で、またも三段目まで落ちてしまった。
約1年半ぶりに幕内に返り咲いた今場所、同時期に大関を務めた貴景勝は湊川親方となり、この日のテレビ解説席に。横綱大関をはじめ力士の顔ぶれは大きく変わった。「世代交代が進んで対戦相手は若々しい。状況は厳しいけど、若手に負けないよう良い相撲を取っていきたい」。31歳。老け込むには、まだ早い。(宝田将志)