【カイロ=佐藤貴生】パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所が2日、再開された。ガザでは推定2万人の住民が域外での医療機関の受診を求めているが、検問所を監視するイスラエル軍が移動を厳格に制限する見通し。車両の通過は認められず、人道支援物資のガザへの大幅な搬入増加は見込めないもよう。
ロイター通信によると、今後は1日当たり約50人がガザから域外に出ることができ、ほぼ同数がガザに戻れる。イスラム原理主義組織ハマスを標的とするイスラエル軍の攻撃で、ガザでは病院が十分に機能せず医薬品も不足していると伝えられ、負傷者や持病がある住民は劣悪な環境に置かれてきた。
検問所は2024年5月にイスラエル軍が制圧。武器などがハマスに渡るのを防ぐとの名目で、人の出入りや物資のガザへの搬入を厳しく制限してきた。検問所の再開はトランプ米政権が主導した停戦交渉で論点の一つになり、ガザ和平計画に盛り込まれた。
昨年10月の停戦発効後もイスラエル軍は攻撃を続け、ガザ当局によると530人近くが死亡した。23年10月の交戦開始以降の死者は71800人に達する。