チャリティー恵方巻き 売上は神社の鳥居修繕へ寄付 京都

社会 毎日新聞 2026年02月03日 15:57
チャリティー恵方巻き 売上は神社の鳥居修繕へ寄付 京都

 節分の3日、京都市左京区の吉田神社の末社、斎場所大元宮(さいじょうしょだいげんぐう)(重要文化財)の鳥居修繕を支援しようと、同区在住でNPO法人「日米グリーンバンド協会」代表の熊谷譲さん(56)が近隣で出店するカフェで特製の恵方巻きを販売し、売上金全額など約15万円を寄付した。

 熊谷さんは中高生による吹奏楽を通じて緑化活動や国際交流を進める同協会の活動を1998年から続け、その資金集めも含め社会貢献に取り組むマグロ専門の飲食店「まぐろの学校」を2025年に滋賀県高島市内で出店。25年12月から左京区のカフェ「蕩(とろ)」で臨時営業している。同区での貢献を考え、小学校の同級生で京都吉田郵便局長の中川勝博さん(56)に相談。かつて2人でよく境内で遊んだ吉田神社への協力を提案された。

 室町時代に体系化され、約400年間にわたり全国の神道界に大きな影響を与えた「吉田神道(唯一神道)」の拠点として1484年に創建された大元宮は八百万(やおよろず)の神々を祀(まつ)り、参詣すると全国の神社に詣でるのと同じ効験があるとされ、明治期前までは吉田神社の信仰の中心だった。1601年建築で平面上は八角形という独特の構造の本殿は正月三が日と節分祭、毎月1日にだけ公開され、この2日と3日も大勢の参拝客でにぎわった。だが、本殿前の鳥居は根元が腐食するなど老朽化。神社は修復を考え、吉田剣鉾(けんほこ)保存会会長でもある中川さんに相談していた。

 特製恵方巻きは「まぐろの学校」で仕入れた長崎・五島列島産の本マグロを使い、1本1500円で80本を限定販売。寄付のため多めに支払う人もいた。販売を手伝い購入もした兵庫県西宮市の大学生、久保田弥沙(みさ)さん(19)は「特上の味わいを楽しめて地域貢献にもつながり、とてもうれしい」と話した。

 熊谷さんは今後も修復費を支援するクラウドファンディングを計画。中学・高校の吹奏楽とのコラボも考えている。吉田神社の室川喜幸宮司(63)は「神社のことを広く知ってもらう機会にもなる」と感謝している。【太田裕之】

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