奈良交通は乗客の安全確保を図るため、高速道路上の緊急事態を想定した研修を、奈良交通研修センター(奈良県大和郡山市)で開催した。西日本高速道路パトロール関西(大阪市)や奈良県警高速道路交通警察隊も協力。乗務員に通報の手順や心構え、乗客の安全な避難誘導の方法などを伝えた。
奈良交通は、運転士らバス乗務員計180人を対象に、毎年研修を実施。研修では、事故で大型バスの乗降口が開かなくなった場合を想定し、後部の非常口からの脱出訓練が行われた。運転士やバスガイドが連携して、乗客らのけがの状態を確認。非常口からおろした縄ばしごで負傷者、高齢者、女性の順で客を安全な場所まで誘導した。避難にかかる時間も計測した。
エンジントラブルで、大型バスが高速道路で停車した事態を想定した対応訓練では、乗客に状況をアナウンスし道路管理者に通報。バスから約90メートル離れた場所に停止表示板や発煙筒を設置した。その後、西日本高速道路パトロール関西の交通管理隊の誘導に従って乗客を避難させた。
奈良交通安全管理部の森豊司統括課長は「高速道路の事故は、後続車両を巻き込むなど重大な事故に発展しかねない。二次被害を最小限に食い止め、いざというときの対応に生かしたい」と話した。