東京電力福島第1原発事故で、福島県の7市町村(南相馬市、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)の一部には現在も約309平方キロが帰還困難区域として残る。うち6市町村では帰還を希望する人の家や周辺道路を「特定帰還居住区域」として、国が放射線量を下げる除染やインフラ整備を進める。国は2020年代中に希望者全員の帰還を目指すが、事故から15年がたち、帰還を諦める人も少なくない。
東日本大震災と原発事故による福島県の避難者は平成24年5月の約16万5千人をピークに、現在も約2万3千人が県内外で避難を続ける。
原発事故後、線量が特に高い原発周辺は「除染特別地域」として、国が除染計画を策定し、29年3月までに帰還困難区域を除き完了した。実施対象は住宅や学校など約2万3千件、農地約8700ヘクタール、森林約7800ヘクタールに上る。県内の除染で発生した土壌などの廃棄物は、原発の周囲に広がる中間貯蔵施設(大熊、双葉両町)で保管。国は令和27年3月までに福島県外での最終処分を法律で約束しているが、最終処分に向けためどはついていない。