2027年度末で車両生産が終了する日産自動車追浜工場(神奈川県横須賀市)の地元で、跡地利用を巡る不安が広がっている。発表から半年以上が経過した今も日産から詳しい説明はなく、さまざま臆測が飛び交う。従業員の異動先は福岡県苅田町の日産自動車九州と遠く、市は「地元に残る方もいるので支援を進めたい」と対応を急ぐ。
「心のどこかで追浜だけは大丈夫と思っていた」。祖父の代から地域の商店街で八百屋「藤田青果店」を営業してきた藤田雄二さん(63)は肩を落とす。かつてカルロス・ゴーン元会長が主導した「リバイバルプラン」で県内の別工場は閉鎖されたが、追浜では車両生産を継続。従業員約2400人を擁し、面積は追浜地区全体で約170万平方メートルに上る。日産は研究所や埠頭は残すとしているが、藤田さんは「工場がなくなるのは地元にとって未知の領域」と心配する。