イラン攻撃で進むAIの軍事利用 「自律型」にどう歯止め 国際的な規制枠組み求める声も

国際 産経新聞 2026年04月03日 19:28
イラン攻撃で進むAIの軍事利用 「自律型」にどう歯止め 国際的な規制枠組み求める声も

米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦を巡り、標的選定や爆撃計画の策定などで人工知能(AI)の活用が進んでいる。情報収集や戦闘被害の評価などを効率化し、戦闘を優位に進められるとの期待がある。その一方、米国内ではAIが標的選定と攻撃を行う「完全自律型兵器」への懸念が高まっており、国際的な枠組み作りを求める声が上がっている。

中東地域を管轄する米中央軍のクーパー司令官は3月11日、イランの軍事作戦で「高度なAIツールを活用している」と明かした。クーパー氏は、AIを使えば「膨大なデータを数秒で選別」でき、交戦相手国よりも「迅速かつ賢明な意思決定」が可能になると強調した。

開戦当初にイラン最高指導者、ハメネイ師を殺害した空爆でもAIが重要な役割を果たした。米紙ウォールストリート・ジャーナルによれば、イスラエル情報機関によるイラン側幹部の通信傍受などで得た膨大なデータの中からハメネイ師に関する重要情報を精査・選別するのに、AIが使用されたという。

標的選定におけるAIの能力は既に実証が進んでいる。米メディアなどによれば、米陸軍第18空挺師団は2025年12月、軍事目標の自動識別などを支援するAIツール「メーベン」を活用し、03年からのイラク戦争をモデルとした訓練を実施。当時は2千人以上必要だった作業が20人で完遂できたという。

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